映画好きサラリーマン!クリントのブログ

映画・アニメ・ドラマを中心にボヤキつつ、短くて気軽に読める記事を書こうと思います。

復習!!『るろうに剣心 RUROUNI KENSHIN』

※この記事は5分以内で読めます。

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現在、最新作『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が大ヒット上映中という事で今更ながらブログで書かせていただきました。(評価点:65点)

※既に興行収入は5億を超えたみたいですね。(2021/4/28時点)

るろうに剣心 RUROUNI KENSHIN』あらすじ

幕末の時代に「人斬り抜刀斎」の通り名を持ち、幕府要人や佐幕派の武士達を震撼させていた凄腕の暗殺者・緋村剣心

それから10年の月日が流れ、時は明治11年。剣心は、人の命を奪うことを良しとしない「不殺(ころさず)の誓い」を掲げて日本各地を旅しながら、か弱き人々を剣の力で守り助ける流浪人として、穏やかな日々を送っていた。そんな剣心が東京に流れ着いた頃、巷では中毒性の高い新型阿片の密売、“神谷活心流 人斬り抜刀斎”を騙る辻斬りという、2つの事件が進行しており剣心も事件に巻き込まれていく。

るろうに剣心 RUROUNI KENSHIN』スタッフ・キャスト

 

監督:大友啓史
エグゼクティブプロデューサー:小岩井宏悦
プロデューサー:久保田修
原作:和月伸宏
脚本:藤井清美、大友啓史

緋村剣心佐藤健
神谷薫:武井咲
鵜堂刃衛:吉川晃司
高荷恵:蒼井優
相楽左之助青木崇高
外印:綾野剛
戌刻番神須藤元気
明神弥彦:田中偉登
山県有朋奥田瑛二
斉藤一江口洋介
武田観柳:香川照之

 

るろうに剣心 RUROUNI KENSHIN』感想(ネタバレあり)と評価

今回は、私が本作を鑑賞して感じた本作の見所ポイントを3つ上げてみました。

谷垣健治がアクション監督を務めた迫力あるアクションの数々

ドニー・イェン作品など国外でも活躍する谷垣健治がアクション監督なので、やはり他の邦画と比較してもアクションシーンは、かなり迫力がある様に感じました。特に佐藤健が演じる剣心の殺陣シーンは走り回ったり飛び回ったりと、これまでの邦画の殺陣シーンのイメージを覆す様な激しいシーンの数々は見所かと思います。

※また、江口洋介が演じる斎藤一牙突シーンはネットでも放送される度に話題になる名(迷)シーン?なので必見です。

 

②原作とは違った魅力を感じさせる演出

原作が漫画の映画作品などでは、原作と映画の違いに賛否両論が出る事が多く今作も公開当時から現在に至るまで意見・評価は割れている印象で、むしろ熱狂的な原作ファンであれば、そもそも映画化する事が反対という方も多かったのではないでしょうか。ただ、今作は1つの映画作品として非常にクオリティーが高いのでシリーズとしてヒットしているんだなと思いました。見所ポイント➀で上げたアクションもそうなのですが、やはり演出が龍馬伝を監督した大友監督なので、演出のチープさや違和感も無く映画として質が高かった様に感じました。

 

③絶妙なキャスト陣

そして最後の3つ目の見所としてご紹介したいのが、バラエティに富んだキャスト陣です。正直、主演とヒロインはお客を呼べる人気俳優を持ってくるのは一般的なので佐藤健武井咲は納得のキャスティングかと思います。

※人気だけでなく佐藤健は、剣心を素晴らしいアクションと演技で演じていますしね。

ただ、その他の脇を固める役者がしっかりとしていたからこそ今作は、面白いと感じました。特に、絶妙なキャスティングだと感じたのは、鵜堂刃衛を演じた吉川晃司です。表情と目などを中心にクセのある敵役の雰囲気や魅力がしっかりと伝わってきたので、個人的には原作のイメージを崩す事なく成功し好事例だと思いました。

※戌亥番神を演じた須藤元気は、逆に原作のイメージと全然違いましたが、あのキャスティングはネタ枠として面白いなと思いました。

 

「最後に」

漫画が原作の映画化は映画作品として評価が低い事が多いですが本作は、アクションシーンの迫力などエンタメ性に溢れているので、純粋にアクション映画としても楽しめる作品かと思います。私も映画は食わず嫌いしてしまうタイプなのですが現在、シリーズ最新作も劇場で公開しておりますので、試しに鑑賞して観てはいかがでしょうか。

 

 

 

 

王道のミュージカル映画『ザ・プロム』

※この記事は5分以内で読めます。

ザ・プロム」ネタバレレビュー・あらすじ:メリル・ストリープが本来の物語を食っているんじゃない? - そんなには褒めないよ。映画評Netflixオリジナル映画という事で鑑賞しました。王道のミュージカル映画で見応えがあったので点数は70点です。

『ザ・プロム』あらすじ

落ち目の舞台俳優達が自身のイメージを上げる為に、プロムに行く事を禁じられた同性カップルの手助けをしようと試み、彼女たちが住むインディアナ州に向かうが…

『ザ・プロム』スタッフ・キャスト

監督:

原作:チャド・ベゲリン、  ボブ・マーティン、 マシュー・スクラー

脚本:ボブ・マーティン チャド・ベゲリン

 

ディーディー・アレン:メリル・ストリープ

バリー・グリックマン:ジェームズ・コーデン

アンジーニコール・キッドマン

トレントアンドリュー・ラネルズ 

エマ・ノーラン:ジョー・エレン・ペルマン

アリッサ:アリアナ・デボース 

『ザ・プロム』感想(ネタバレあり)と評価

Netflixオリジナル映画は『マリッジ・ストーリー』など面白いと感じる作品がいくつかあったので、本作も予告編などを見て楽しみにしていたのですが年末で色々と仕事がバタバタしており…正月休みでようやく鑑賞しました。

 

さて早速、本作の感想ですが、予告編通り王道のミュージカル映画で安心して観る事が出来る作品でした。監督を調べた所、日本でも人気となった海外ドラマ『glee/グリー』の監督を務めたライアン・マーフィーが本作でも監督という事で作品の安定感にも納得しました。また、主要キャストもメリル・ストリープを始めとした豪華キャストが歌って踊るのでそれを観るだけでも価値がある作品かと思います。

 

ただ、王道なストーリー・豪華なキャストの演技も少し真新しさに欠けるなと感じるシーンが多く、終盤は少し飽きてしまいました。作品テーマこそ性的マイノリティーにスポットを当てているテーマではあるのですが、個人的にはもう少し映画として盛り上がる面白い演出が欲しかったというのが、鑑賞後に思った正直な感想です。

 

一方でそれを差し引いても歌唱・キレキレのダンスなどのミュージカルシーンのレベルは物凄いのでNetflixマネーで作られる作品の凄さを再認識させられました。今後も映画制作は、コロナの影響を考えるとNetflixなどのサブスク系の会社制作が増えるかと思いますが、サブスク系だからこそ可能な挑戦的な映画をどんどんと制作して欲しいと思いました。わざわざ本作を鑑賞する為にNetflixに加入する程の作品では無いかもしれませんが、Netflixに加入済みの方であれば鑑賞しても良い作品かと思います。

 

 

 

 

 

 

 

『サイレントトーキョー』日本最先端のCG技術…?これが邦画の限界だとすれば悲しい…

※この記事は5分で読めます。※

映画『サイレント・トーキョー』公式サイト

役者が豪華で期待していた作品だったので、少しガッカリしました…今年の邦画の中では最も大作感があったのですが…35点

『サイレントトーキョー』あらすじ

クリスマスイブに東京のとあるテレビ局に恵比寿に爆弾を仕掛けたという電話がかかってきた。疑いながらも社員と契約社員の2人が中継する為に現場に向かうと、そこには爆弾犯に命じられて行動する主婦が待っていた。そして、主婦と契約社員は爆弾犯の命令により、さらなる犯行に巻き込まれていく…。

『サイレントトーキョー』スタッフ・キャスト

監督:

原作:秦建日子

脚本:山浦雅大

 

朝比奈仁:佐藤浩市

山口アイコ:石田ゆり子

世田志乃夫:西島秀俊

須永基樹:中村倫也

高梨真奈美:広瀬アリス

来栖公太:井之脇海

泉大輝:勝地涼

『サイレントトーキョー』感想(ネタバレあり)と評価

他作品を劇場で鑑賞した際に予告編を観て作品の雰囲気が気に入っていたので鑑賞したのですが、正直イマイチな作品でした。

まず、今作で最も注目されている渋谷が爆破される様子をフルCGを活用して表現されたシーンは、映像技術的な面では最先端で凄いなとも思いましたが、ハリウッド大作と比較すると粗が目立ってしまっていました。さらに、爆破シーンをスローモーションで演出する事で被害の甚大さを描こうとしたのかと思いますが、その演出が何だかバラエティー番組のCGを活用した再現VTRの様に見えてしまい、映像が安っぽくなってしまっていて残念なシーンとなっておりました。

※ただ、その一方で爆弾予告をされているにも関わらず渋谷に集まりハロウィンの時の様にお祭り騒ぎする人々の描写はリアルだなと感じました。

また、CG技術だけではなくストーリーにも違和感がありました。真の首謀者である山口アイコ(石田ゆり子)の「戦争」の悲惨さを日本国民に知らせたたいという動機はまだ理解出来たのですが、朝比奈仁(佐藤浩市)の動機がイマイチ分からず…少しモヤモヤとしました。

さらに、ストーリーの中心人物であり世田志乃夫(西島秀俊)が有能な刑事という役どころなのですが、基本的に全て後手に回っいるか若しくは、自身で調べずとも情報提供者が現れて決定的な事件解決のきっかけをくれるという…基本は運で解決して行ってしまうので、もう少し事件を紐解いて行く様な描写が合っても良いなと思いました。

※主要キャストがかなり豪華な作品なので、もう少し役者同士の演技のかけ合いで生まれる緊張感が欲しかった…

さらに所々、印象的なメッセージをセリフでは無く文字で伝えるといった演出がされていたのですが、何だかそのシーンがある事で全体を通してテンポが悪くなっている様にも感じたので、もう少し上手く演出をして欲しかったなと感じました。

私的な結論としましては、本作はドラマとしての方が輝きそうな作品だと思いました。映画ですと登場人物に感情移入が全く出来ずサスペンス作品で重要な緊張感も無いまま終わってしまうので、もう少し主要キャストの過去などを深堀した方が面白い作品になるのでは無いかと思っております。取り敢えず時間があれば原作を読んでみようと思います。

『魔女見習いをさがして』アラサーにも刺さる!?おジャ魔女世代は必見の作品!

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鑑賞して行く中でおジャ魔女を観ていた頃の思い出を思い出しながら観てしまいました。色々と懐かしい思い出を思い出させてくれた感謝も込めて点は少し高めです。75点

 

『魔女見習いをさがして』あらすじ

教員を目指す大学生の長瀬ソラ、帰国子女の会社員の吉月ミレ、ダメな彼氏に振り回される川谷レイカの3人が、鎌倉にある魔女見習いが集まっていたMAHO堂の舞台となった洋館で偶然出会い、そこから彼女たち3人の物語が動き始める。

 

『魔女見習いをさがして』スタッフ・キャスト

監督:佐藤順一  鎌谷悠

原作:東堂いづみ

脚本:栗山緑

 

長瀬ソラ:森川葵

吉月ミレ:松井玲奈

川谷レイカ百田夏菜子

久保聖也:浜野謙太

大宮竜一:三浦翔平

『魔女見習いをさがして』感想(ネタバレあり)と評価

おジャ魔女どれみ』をリアルタイムで見ていた世代としては、絶対に映画館で鑑賞したい作品だと思っていたので、かなり期待を持ちつつ鑑賞したのですが、期待を裏切らない作品でした。

冒頭から懐かしのキャラクターと共に「おジャ魔女カーニバル」が流れて懐かし過ぎていきなり涙腺が緩みました。ちなみに今作は、殆ど『おジャ魔女どれみTVシリーズの登場人物達は登場せず、基本的には『おジャ魔女どれみ』に幼い頃に憧れていた3人の大人(女性)が中心となって話しが進んで行き、3人がそれぞれ抱える悩み・問題が『おジャ魔女どれみ』を通じて解決していくというストーリーとなっております。

シンプルなストーリーではあるのですが、3人の抱える悩み・問題はそれぞれ中々に私たちも少なからず共感出来る内容となっており、安直に魔法だけでは解決しないというシリーズの根幹にあるテーマを今作も引き継ぎつつ、それらを超えていく彼女たち3人の成長がしっかりと作中を通して描かれているのも「おジャ魔女どれみ」記念作品らしいなと感じました。

個人的には、下手に大人になった当時の登場人物達を登場させるより、今作の様に鑑賞者目線のオリジナルキャラクターと共に「おジャ魔女どれみ」を振り返りながら新たなストーリーを楽しむと言ったスタイルで良かったと思っております。

また、ストーリーだけでなく今作で断トツに素晴らしかったのが描き込まれた自然の風景です。私は監督の佐藤順一監督の『ARIA』『たまゆら』などのファンでもあるのですが、やはり両作品と同様に本作でも自然の風景を綺麗に描いており、大画面でその風景を見る事が出来、満足でした。

※特に、夕陽で光る渡良瀬橋の河原で主人公の長瀬ソラが大宮竜一に告白したシーンは必見です。

 懐かしさだけでなく映画としても見応えある作品なので、『おジャ魔女どれみ』を知らない方でも楽しめる作品ではあると思いました。

※『おジャ魔女どれみ』 世代は間違い無く、男女問わず楽しめます。

『STAND BY ME ドラえもん 2』ドラえもんからの旅立ち?※鑑賞前を悩んでる方に向けて

※この記事は5分で読めます。

延期】ドラえもん 3DCG作品 「STAND BY ME ドラえもん 2」 8月7日公開

正直、想像以上に見応えある映画でした。ドラえもんってやっぱ道徳教育に向いているなと改めて感じる一作。50点

 

『STAND BY ME ドラえもん 2』あらすじ

のび太は誕生日に0点の答案がママに見つかり、これ以上隠している答案が見つかったら大変な事になると考え、答案の隠し場所を探します。そんな中で本棚の上の入れ物を見つけて開けるとそこには、おばあちゃんとの思い出が詰まったクマのぬいぐるみが入っており、おばあちゃんに会いたくなったのび太は、ドラえもんの反対を押し切りタイムマシンでおばあちゃんに会いに行く事に。

 

『STAND BY ME ドラえもん 2』キャスト

ドラえもん水田わさび

のび太大原めぐみ

しずか:かかずゆみ

ジャイアン木村昴

スネ夫関智一

おばあちゃん:宮本信子

大人のび太妻夫木聡

ナカメグロバカリズム

入れ替えロープ:羽鳥慎一

 

『STAND BY ME ドラえもん 2』感想(ネタバレあり)と評価

今作は、前作が大ヒットした『STAND BY ME ドラえもん』の続編ですが、前作を鑑賞したイメージとして今作も退屈もしくは、CGに堪えられないかも?と思っておりました。

 

予想通り序盤は、退屈でCGも相変わらず気持ち悪いなと思いつつ鑑賞していたのですが、中盤に差し掛かってからストーリーが動き始めるに連れて、あれ意外と面白いなと感じる様になり最後には、少し泣きました。

 

鑑賞後に整理してみると今作で私に刺さった部分が大きく3つあるなと思ったので、あげさせていただきます。

 

まず1つ目は、CG映像の良さを存分に活用しておばあちゃんの部屋から結婚式場のデジタルサイネージまで丁寧に描かれた背景の細やかさです。例えばおばあちゃんの部屋には、作中では全く登場しないおじいちゃんの写真が飾られていたりと実写以上に細部へのこだわりを感じました。

※今作は、恐らく数多くの作り手の遊び心溢れた隠し要素があると思うので探して見るのも良いかと思います。

 

次に2つ目は、子供と大人がどちらも楽しめる様に工夫されたストーリーです。前述でも序盤と終盤のストーリーの違いに触れましたが、序盤は子供が楽しめる様にどちらか言えば毎週放送している普段のドラえもんと言った雰囲気のドラえもんのストーリーが中心となっており、逆に終盤は一転して映画として盛り上がっているシーンが描かれております。また、今作は原作を忠実に再現しつつもオリジナル要素を入れて盛り上げを作っているので、そこが観ていて飽きなかった理由かなと思っております。

 

最後に3つ目は、今作のテーマを明確に「二人の のび太の成長物語」として描いているところです。前作も、大きなテーマとしては「のび太の成長(ドラえもんとの別れ)」という形ではありましたが、オリジナル要素も無く原作の良い話を繋ぎ合わせてCGアニメ化しただけと個人的には感じた作品でした。しかし、今作は前作以上に「のび太」にテーマを絞り映画オリジナル要素が入った事で個人的には自然と泣ける映画になっているなと思いました。

特に、ラストのび太の結婚式でのスピーチとその様子を眺めるおばあちゃんに泣かされました。

※必要以上に、助け舟を出さないドラえもんと自力で道を切り開こうともがく二人のび太に改めてドラえもんからの旅立ちを『STAND BY ME ドラえもん』シリーズでは描きたかったんだなと感じさせられました。

 

ただ一点、作中に企業ロゴが目立って入ってくるのは映画に入り込む妨げになるので、もう少し工夫して入れ込んで欲しいと思いました。『天気の子』も企業ロゴのオンパレードでしたが、露骨に入っていると映画を観ていて一気に冷めてしうなと思います。

※映画制作費の掛かる作品は、しょうがないかもしれませんね…

『スパイの妻』主要キャストが役にハマり過ぎ!!!

※この記事は5分以内で読めます。

蒼井優×黒沢清 映画『スパイの妻』ポスタービジュアル&90秒予告編公開 - 映画・映像ニュース : CINRA.NET  主要キャストの役のハマり具合が抜群。黒沢清監督の映画愛を感じられました。80点

 

『 スパイの妻』あらすじ

貿易会社を経営する優作(高橋一生)は妻の聡子(蒼井優)と幸せに暮らしていた。しかし、優作は貿易で満洲に渡り恐ろしい国家機密を知る事になる。正義のために一連の出来事を明るみに出そうとした彼は、反逆者とみなされてしまう。優作の妻の聡子(蒼井優)は反逆者と疑いの目で見られる夫を信じ、スパイの妻とそしりを受けても、愛する夫と手に手を取って生きていこうと決意する。

『 スパイの妻』キャスト

蒼井優

高橋一生

坂東龍汰

東出昌大

笹野高史

『 スパイの妻』感想と評価

黒沢清監督の作品という事とベネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した作品という事で鑑賞したのですが、作品を通して先を読ませないサスペンス要素が散りばめられていて見応えある作品でした。

 

そんな中で今作の特徴として最も際立っていたのが主要キャスト(高橋一生蒼井優東出昌大)の絶妙なキャスティングと演技です。まず貿易会社の社長(優作)を演じた高橋一生ですが、彼にはどこか育ちの良さを感じさせる雰囲気があるので…今作の役どころにもマッチしており、さらにミステリアスな雰囲気を持つ優作を高い演技力で演じているので、そんな彼の演技に一気に映画の世界に惹きこまれてしまいました。

 

次に優作の妻(聡子)を演じた蒼井優ですが、蒼井優もどこかお嬢様的な雰囲気を持つ人だなと思っていたので、今作のどこか浮世離れしたお嬢様的な社長夫人の聡子は適役だなと登場した瞬間に感じました。また、今作の聡子は芯の強さもある役どころではあるので、その強さを感じさせるシーンのスイッチが入った蒼井優の演技は素晴らしかったです。

※そう言えば2人はロマンスドールでも夫婦役を演じてましたね。

romancedoll.jp

 そして、もう一人役のハマり具合に感動したのが東出昌大です。正直、鑑賞前は例のニュースで崖っぷちな俳優のイメージしか無かったのですが…今作での生真面目で純朴しかし、若干サイコパスな軍人の津森をまるで、役が憑依している様に二面性がある役を怪演しておりました。丁度、この撮影の時が彼にとって一番、追い込まれていた時期だったせいか鬼気迫る物を感じました…※勝手な推測ですが。

 

今作の出来は、ベネチア国際映画祭で評価されている様に黒沢節全開の素晴らしい作品ですが、同時に役者達の役のハマり具合&演技が楽しい作品なので、そこに注目して観ても面白いと思います。

 



『STAND BY ME ドラえもん 2』は映画化する意味があるのか?

※この記事は3分で読めます。

来週からエンディングが11月公開『STAND BY ME(スタンドバイミー) ドラえもん 2』バージョンに大変身!|ドラえもん|テレビ朝日

来週11/20(金)に『スタンドバイミードラえもん2』が公開となります。前作の『スタンドバイミードラえもん』の時も思いましたが、映画化する意味があるのだろうか?と私的に思ってます。そもそも、ピクサー映画の様なCGアニメーションドラえもんには合っていないと思っているので続編を何故、作成したのかが分かりません。※興行収入83.8億なら続編制作されるか…

今作は、原作の「おばあちゃんのおもい出」前作の「のび太結婚前夜」の後日談を中心にストーリーが作成されている様ですが、変に原作のストリーを混ぜないで欲しいというのが鑑賞前の正直な感想です。映画の尺の問題もあるかもしれませんが、原作を変に混ぜるのであれば批判を覚悟でオリジナルでストーリーを考えて勝負をして欲しいなと思います。

※ちなみに「おばあちゃんのおもいで」は、てんとう虫コミックスドラえもん』第4巻、のび太結婚前夜」はてんとう虫コミックスドラえもん』第25巻に収録されている様です。

また、映像・ストーリーだけでなく成人になった、のび太の声を担当する妻夫木聡の声も何か違うな?という印象でした。役者として好きな俳優ではあるのですが、短い予告編を観ただけでも、何だか違和感を感じてしまいました。今回、起用されたのもTOYOTAのCMでのび太の役をやっていた流れかもしれませんね…

■予告編リンク

doraemon-3d.com

 ■TOYOTAのCM

www.youtube.com

後、前作の時も思ったのですが「ドラ泣き」というキャッチコピーがあまり好きではないなと。「4回泣けます!」というのを予告に入れていた『コーヒーが冷めないうちに』という有村架純主演の映画を鑑賞した際は、泣くのを身構えてしまって泣けないという事もあったので、「感動!」ぐらいに留めておいて欲しいというのをこの様なキャッチコピーを使っている作品には毎回、思っております。

ここまで鑑賞前に不満・不安要素を書いてきましたが、鑑賞してみたら良作?となる可能性もあるので公開されて鑑賞後に感想をブログにあげようと思います。

ベストラー小説の映画化『望み』鑑賞後に余韻が残る作品

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全体的な雰囲気は好きな作品だったのですが、少しあっさりとし過ぎかな?という部分もあったので点は少し低めにしてます。

50点(100点満点)

2020年製作/108分/G/日本
配給:KADOKAWA

【解説】

堤幸彦監督と堤真一が初タッグを組み、雫井脩介の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマ。一級建築士の石川一登と校正者の妻・貴代美は、高校生の息子・規士や中学生の娘・雅とともに、スタイリッシュな高級邸宅で平和に暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来、遊び仲間が増え無断外泊することが多くなっていた。ある日、規士が家を出たきり帰ってこなくなり、連絡すら途絶えてしまう。やがて、規士の同級生が殺害されたニュースが流れる。警察によると、規士が事件に関与している可能性が高いという。行方不明となっているのは3人で、そのうち犯人と見られる逃走中の少年は2人。規士が犯人なのか被害者なのかわからない中、犯人であっても息子に生きていてほしい貴代美と、被害者であっても彼の無実を信じたい一登だったが……。貴代美役に「マチネの終わりに」の石田ゆり子。「八日目の蝉」の奥寺佐渡子が脚本を手がけた。

(以上、映画.comより)

【オフィシャルサイト】

nozomi-movie.jp

【スタッフ】

監督:

原作:雫井脩介

脚本:奥寺佐渡子

製作:堀内大示 楮本昌裕 松木圭市 鈴木一夫 飯田雅裕 五十嵐淳之

企画:水上繁雄

プロデューサー:二宮直彦 天馬少京 千綿英久 内山雅博

音楽プロデューサー:茂木英興

撮影:相馬大輔

 

【キャスト】

石川一登:堤真一

石川貴代美:石田ゆり子

石川規士:岡田健史

石川雅:清原果耶

野田弘美:早織

寺沼俊嗣:加藤雅也

織田扶美子:市毛良枝

内藤重彦:松田翔太

高山毅竜雷太

飯塚杏奈:松風理咲

「感想」

最初にこの映画のポスターを見た時は、完全に『パラサイト半地下の家族』の構図と似ていたのでオマージュ?かなと思ってしまったのですが…映画として全く別物でした。

パラサイト 半地下の家族』ネタバレ感想 | Nシネマf:id:clint06:20201031195728p:plain

「望み」というタイトルの通り、息子が殺人犯とは思えず被害者であると信じる父(堤真一)と殺人犯であっても生きていて欲しいと願う母(石田ゆり子)、そして今後の人生の事を考えて父と同様に殺人犯であって欲しくないと願いを持つ妹(清原果耶)、それぞれの「望み」の結末がどうなるかが今作の見所となっております。

私は、これまで堤監督に対して『トリック』『SPEC』などドラマの映画化を得意とするイメージを持っており、逆に『包帯クラブ』『20世紀少年』『イニシエーションラヴ』などの映画オリジナル作品は、そこまで印象に残る作品は無く無難な作品が多いなという印象だったのですが、今作を鑑賞して少し堤監督の印象が変わりました…。

どの様に変わったかと言いますと堤監督は原作を忠実に再現するのが上手いなと思いました。『望み』は映画を鑑賞後に原作も読んだのですが、原作のイメージをしっかり掴みながら映画としてまとまりある作品になっているので、しっかりと原作にリスペクトを持って映画作りをしているんだなと。

※ただ、もう少し映画としてオリジナル要素を出して良いかな?と同時に感じました。

後もう一点、今作で発見だったのは堤真一の演技です。息子を思う苦悩する父親の役が堤さんとマッチングしており、表情一つ取っても周りの役者さん達と比較しても際立っておりました。特に泣く演技は必見です!

個人的には、映画よりもドラマの方が向いてい作品かなと思っているのですが、ラストはモヤモヤしないラストかと思いますので早めに観たい方は映画館で観ても良いかと思います。

社会現象アニメ『鬼滅の刃』!『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』映画好きにもオススメ?

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TVアニメ鑑賞時にも驚かされたアニメーション(戦闘シーン)の迫力とストーリーの良さが際立っておりました。85点(100点満点)

2020年製作/117分/PG12/日本
配給:東宝アニプレックス

 

【解説】

累計発行部数1400万部を突破した吾峠呼世晴の大ヒット漫画を原作としたアニメ「鬼滅の刃」の劇場版。炭治郎らが無限列車に乗り込む場面で終了したテレビアニメ版「竈門炭治郎 立志編」最終話のその後の物語が描かれる。大正時代の日本。鬼に家族を皆殺しにされ、生き残った妹の禰󠄀豆子も鬼に変貌してしまった炭治郎は、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、鬼狩りの道を進む決意をする。蝶屋敷での修業を終えた炭治郎たちは、短期間のうちに40人以上もの人が行方不明になっているという無限列車に到着する。炭治郎、禰󠄀豆子、善逸、伊之助は、鬼殺隊最強の剣士の1人、煉獄杏寿郎と合流し、無限列車の中で鬼と立ち向かう。

(以上、映画.comより)

 

【オフィシャルサイト】

kimetsu.com

 

【スタッフ】

■監督
外崎春雄

■原作
吾峠呼世晴
■脚本制作
ufotable
■キャラクターデザイン
松島晃
総作画監督
松島晃
■サブキャラクターデザイン
佐藤美幸  梶山庸子 菊池美花
■プロップデザイン
小山将治
■コンセプトアート
衛藤功二 矢中勝 樺澤侑里
■撮影監督
寺尾優一
■3D監督
西脇一樹
色彩設計
大前祐子
■編集
神野学
■音楽
梶浦由記 椎名豪
■主題歌
LiSA
■アニメーション制作
ufotable

 

【キャスト】
竈門炭治郎:花江夏樹
竈門禰豆子鬼頭明里
我妻善逸下野紘
嘴平伊之助松岡禎丞
煉獄杏寿郎日野聡
魘夢平川大輔

「感想」

元々、『鬼滅の刃』はアニメで鑑賞しており好みの作品ではあったのですが、映画化が発表された時点では、SVOD鑑賞orDVD鑑賞で良いかと思っておりました。ただ、毎日のニュース、SNSなどでも「鬼滅の刃」というワードを目にする機会が多く私のミーハーな心を抑えきれず鑑賞しに行って参りました。

いくつか見所はあるのですが、まず鑑賞して思ったのは、TVアニメシリーズの際にも話題になっていた戦闘シーンの迫力が劇場で鑑賞するとさらに映えているなと感じた事です。特に今作は、炎柱である煉獄杏寿郎が主役の炭治郎よりも活躍シーンが多いので、炎の描き方へのこだわりを感じました。

炎柱 煉獄杏寿郎 【鬼滅の刃:非公式】 (@rengokukyojyuro) | Twitter

そして、もう一つはストーリーの良さです。TVアニメ鑑賞時にも「鬼滅の刃」は炭治郎を中心に戦いを通して人や鬼が抱える過去のエピソードで感動させられる作品だなという印象だったのですが、今作では、炭治郎のエピソード以上に炎柱である煉獄杏寿郎の過去エピソード・自身の覚悟を語るシーンなどにグッと気持ちを持って行かれました。※今作では煉獄さんがほぼ主役ですね…笑

劇場で鑑賞するギリギリまで劇場で鑑賞しなくても良かったかな?と思っていた私ですが…何度も目頭を熱くさせられてしまい終盤は、多くの観客のすすり泣きに貰い泣きしそうになっておりました。今作を話題性の高さから鑑賞した私ですが、映画の続きが気になってしまい、電子書籍で「鬼滅の刃」の原作を購入し読みつつ主題歌のLISAの「炎」を聴きながら帰宅するという形で見事に「鬼滅」にハマってしまいました。笑

※映画の続きは原作8巻の途中からの様です。

後、知らなかったのですが入場者特典として「塗り絵」と「煉獄零巻(ミニコミック)」を貰えました。

鬼滅の刃映画ぬりえ配布!無料ダウンロード|劇場版入場者特典プレゼント(無限列車公開記念) | | zoompress(ズームプレス)

入場者特典 | 劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編公式サイト



難解過ぎて理解が追いつかない…観客の理解が試される?『Tenet』

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難解過ぎて私の頭では、一回では理解が追いつかなかったので、ノーラン作品ファンの方々には、すみませんが。。。50点(100点満点)

 

2020製作/150分/G/アメリ
原題:Tenet
配給:ワーナー・ブラザース映画
ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。
「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公が、第3次世界大戦に伴う人類滅亡の危機に立ち向かう姿を描く。主演は名優デンゼル・ワシントンの息子で、スパイク・リー監督がアカデミー脚色賞を受賞した「ブラック・クランズマン」で映画初主演を務めたジョン・デビッド・ワシントン。共演はロバート・パティンソンエリザベス・デビッキアーロン・テイラー=ジョンソンのほか、「ダンケルク」に続いてノーラン作品に参加となったケネス・ブラナー、そしてノーラン作品に欠かせないマイケル・ケインら。
撮影のホイテ・バン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリーなど、スタッフも過去にノーラン作品に参加してきた実力派が集い、音楽は「ブラックパンサー」でアカデミー賞を受賞したルドウィグ・ゴランソンがノーラン作品に初参加。
(以上、映画.comより)

 

■オフィシャルサイト

wwws.warnerbros.co.jp


【スタッフ】

監督
クリストファー・ノーラン
製作
エマ・トーマス クリストファー・ノーラン
製作総指揮
トーマス・ヘイスリップ
脚本
クリストファー・ノーラン
撮影
ホイテ・バン・ホイテマ
美術
ネイサン・クロウリー
衣装
ジェフリー・カーランド
編集
ジェニファー・レイム
音楽
ルドウィグ・ゴランソン
主題歌
トラビス・スコット
視覚効果監修
アンドリュー・ジャクソン

【キャスト】

名もなき男:ジョン・デビッド・ワシントン
ニール:ロバート・パティンソン
キャット:エリザベス・デビッキ
セイター:ケネス・ブラナー
プリヤ:ディンプル・カパディア
アイヴス:アーロン・テイラー=ジョンソン
マヒア:ヒメーシュ・パテル
バーバラ:クレマンス・ポエジー
クロスビー:マイケル・ケイン


「感想」
映画好きを自称しておきながらクリストファー・ノーラン監督の作品は、『バットマン』シリーズと『インタステラー』しか観ておらずでしたが…『Tenet』を鑑賞しました。正直に言ってしまいますとストーリーが難解な事に合わせて時間が逆行する映像が斬新過ぎて話しが半分ぐらいしか分からず、完全に終盤は置いてけぼりをくらいました。鑑賞前の前情報として色々と話しが難解という噂は聞いていたのですが、想像以上でした。
鑑賞後に解説なども読んでようやく理解が出来た部分もありますが、全ては理解出来ていない感覚がしております。ここまで説明が必要な映画でコロナ禍でヒット(現時点の興収:約20億円以上)しているのが凄いなと思いました。
良く映画のレビューサイトなどで映画館でリピートしたいというコメントや王様のブランチでLiLiCoさんが「Teneる」という言葉が巷で話題というのも話しをされていましたが、私は映画館でのリピートは、良いかなと思いました。むしろDVDで出てから一時停止などをして細かく観たい映画かなと。
新たな劇場体験という意味では、その通りですが非常に難解で長い映画なのでデートなどでは、辞めておいた方が良いかもしれません。
これを機に私もノーラン作品を鑑賞していきたいと思います。